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症例報告

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症例報告

【ご注意】以下のページには手術中の写真が含まれています。あらかじめご了承の上お進みいただけますようお願い申し上げます。

犬の股関節脱臼(腹側)

2023.02.10
◆トイプードル 14歳0カ月令 去勢オス
◆稟告 ソファーから落ちて左後肢を挙上

◆診断
左股関節脱臼(腹側変位)

腹側方向に変位脱臼した股関節が確認出します

◆治療
全身麻酔下で非観血的に整復をします

正常な位置に整復し、確認後足かせを付けて、麻酔から覚醒させます。
この症例は、頻度の少ない腹側方向への脱臼の為、後述する動画に載せた足かせを付けます。
通常、約2週間の足かせを継続し、運動を制限します。
また背側方向への脱臼では、固定法が変わります。

◆経過

  

◆考察
股関節脱臼は、比較的多くみられる疾患で、様々な年齢で発症します。
物理的なきっかけはあるものの、股関節の構造的な問題が潜在すると考えられます。
股関節構造に大きな異常が無い症例では、この症例の様に観血的手術をせずに固定のみで治癒します。
但し、寛骨臼が浅い等、形態異常がある症例では、整復後再脱臼をするため、大腿骨頭切除術という外科手術が必要となります。
この子は、動画の様に足かせを寛容に受け入れ、大きなストレスなく、2週間を過ごしてくれました。
足かせ解放後も、再脱臼することなく、治癒しました。

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