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症例報告

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症例報告

【ご注意】以下のページには手術中の写真が含まれています。あらかじめご了承の上お進みいただけますようお願い申し上げます。

猫の大腿骨粉砕骨折/腹壁ヘルニア

2022.05.09
◆日本猫 9歳 去勢オス 4.6㎏
◆稟告 もともと外に出る猫。3日ぶりに後肢を引きずって何とか帰ってきた。

◆検査
血液検査/X線検査(尿路造影)/超音波検査

◆診断
右後肢大腿骨粉砕骨折/気胸/腹壁ヘルニア
尿路損傷は認めず

黄矢印:変位した膀胱
赤矢印:バラバラになった右大腿骨

◆治療
呼吸様式の安定を確認し、2日後に骨折整復術を実施。
2週間後に、腹壁ヘルニア整復術を実施。

手術1:右後肢大腿骨粉砕骨折整復術


骨プレート・髄内ピン・サークラージワイヤーを併用し、アライメント(骨の並び)と強度を整える。

手術2:腹壁ヘルニア整復術
腹壁には約10㎝の裂孔を認め、逸脱した膀胱などの臓器を腹腔内に戻し閉腹。

◆経過1
腹壁ヘルニア整復後、腹部皮下に漿液貯留を認めるも1回の抜去で改善。
骨折整復後、しばらくして仮骨形成骨癒合のサインを確認。
跛行も徐々に改善し、ジャンプにて高所に登るなどの機能も回復。

◆経過2
術後100 日運動機能は完全に回復

豊富な皮質骨が形成され、良好な骨癒合が確認できる。

◆考察
屋外では、交通事故・感染症などのリスクが上がります。
やはり屋内飼育が良いです!

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