2021.12.18
◆チワワ 10才4カ月 去勢オス
◆稟告 昨日から嘔吐と食欲廃絶
◆診断
胆嚢破裂
◆治療
胆嚢切除術。
詳細は胆嚢切除と総胆管の再疎通。および腹腔に漏出した胆汁による腹膜炎の制御。
◆経過
術後、翌日より食欲は徐々に回復しました。
術後、7日目にドレインを除去し、10日目に抜糸
術後、約1カ月で肝酵素は正常化、貧血も改善、完治を確認。
◆考察
エコー検査の発達により、診断率は向上しましたが、いまだ膵炎との鑑別が難しく、手術を勧めにくいケースもあります。また、手術は成功しても、総胆管が壊死している場合などは、助けられません。
また、粘液嚢腫による胆管閉塞は外科が唯一の治療法であり非常に厄介な疾患です。
今回は、胆管破裂にも関わらず、比較的総胆管の血行は保たれていたため完治に導けました。
近年では、アクティブドレインの設置も救命率をあげることに一役買っています。