症例報告

症例報告

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猫の尿道閉塞(膀胱結石)/脾臓の骨髄脂肪腫

2024.02.15
◆猫 8歳7か月 去勢オス
◆稟告 血尿・頻尿。その後、尿道閉塞。

◆既往歴
尿道閉塞4回(尿道カテーテルにて解除) 

◆検査
膀胱結石/脾臓の多発性結節病変


◆手術


◆診断
結石は白と茶色の2種類が混在していました。
それぞれ【ストルバイト】と【シュウ酸カルシウム】でした。
結石が形成されやすい環境PHはそれぞれ異なるので、同時に2種類の結石が形成される事は稀です。
脾臓は【多巣性の骨髄脂肪腫】で良性病変でした。

◆考察
猫のFUS症候群(泌尿器症候群)は非常に多く、特に雄では尿が出なくなるので命に係わる緊急疾患です。
尿道閉塞を何度も繰り返す子は、会陰尿道瘻形成術というペニスを切除する手術を進める事もありますが、極力ペニスは温存したいと考えています。
結石体質を根本的に治す事はできないので、食事療法が最重要になります。