2022.07.29
◆ミニチュアダックスフンド 18才2か月令 去勢オス 4.90㎏
◆稟告 爪切りと耳垢処置の来院時に、頚部腫瘤を確認 。自覚症状なし。
◆検査
針生検による細胞診断を実施。甲状腺癌の疑い。
◆プラン
高齢の為、詳細な術前検査を実施。顕著な異常は認めず。
腫瘤は周囲組織への固着を認めず、手術適応と判断。
◆手術
頚部腹側正中切開アプローチ から、被膜外甲状腺摘出術を実施。
◆診断
甲状腺濾胞癌
◆考察
高齢犬のため、飼主様も私自身も手術実施自体を悩みましたが、本人(本犬)は頑張ってくれました。
周囲組織固着のない甲状腺癌は完治が期待出来ますが、最終的な転移率な高く、完治困難な疾患である事も事実です。
ただし、術後の進行は比較的緩やかで、周囲固着のない甲状腺癌は手術適応と考えます。
また、ミニチュアダックスフンドは比較的長生きで、時折20才を越す子もいます。
心より、完治を期待しております。