2021.01.11
◆アメリカン・コッカースパニエル 11歳 メス 14.3 kg
◆稟告 右後肢重度跛行
◆検査所見
X 線検査および触診にて引き出し兆候(ドローワーサイン)を確認
左の写真は、膝関節の位置関係は正常です。
右の写真は、負荷をかけた写真です。
脛骨(すねの骨)が前方へ大きくずれ込んでいることが分かります。
前十字靭帯が断裂するとこのように膝関節はグラグラして安定を失います。
到底、正常な歩行は出来ず、体重の重い子ほど、その症状は顕著です。
◆手術
脛骨高平部水平化骨切術 /TPLO
以前は、中型犬の断裂においても関節外方(ナイロン糸による安定化術)を施していましたが、
その効果は、やはり不完全でした。
TPLO術は、体重の重い子ほど、より有効な術式です。
術後3か月、骨癒合を認め膝関節の位置関係は、正常化しております。
◆経過
しっかり負重して、運動機能は正常化しました。