症例報告

症例報告

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犬の鼻腔内アスペルギルス症

2019.10.05
シェットランドシープドッグ 1歳9か月 去勢オス
稟告/慢性的なくしゃみ、および間欠的な鼻出血

○検査所見
鼻腔内内視鏡検査を実施。内部構造は広範囲に肉芽腫が形成され、
さらに大量の白い物体を認めました。
これらを採材し、病理組織検査と培養検査を行いカビ(真菌)の仲間である「アスペルギルス症」が診断されました。


○治療
全身麻酔下で抗真菌剤を鼻腔に浸漬します。
方法は左右の外鼻孔、および咽頭孔に計3本のフォーリーカテーテルを挿入して
液が漏れないように準備し、大量の抗真菌剤を注入します。
15分ずつ体位を変えて約1時間かけて除菌します。この処置を1か月毎、3回行いました。
同時に、抗真菌剤の内服を長期間投与しました。

○経過
鼻腔内の構造の変化は残りますが、症状は消失し、完治と考えられます。